よく開発現場で聞くリーン、アジャイル、デザイン思考の違いについて、自分なりに整理した。
リーンについて
成り立ち
もともとはトヨタの効率的な生産方法について、マサチューセッツ工科大学で研究された手法を「リーン開発方式」などと呼んでいた。
そこから派生して生まれたのが、「リーン・スタートアップ」。
「リーン」というと、最近は「リーン・スタートアップ」のことを指すことが(おそらく)多い。
特徴
簡単に言うと、製品を世の中に出す時、必要最低限の機能を持った、ミニマムな製品として、世の中に出し、ユーザーの声を聞きながら改良しておこう、というもの。
仮説検証を行っていく中で、時には、戦略を転換(ピボット)してでも、ビジョンを達成するための製品を出していく、ということをしたりする。
「リーン・スタートアップ」と名前がつくとおり、新製品を世の中に出す時の目的の達成のさせ方に対する手法を整理したもの。
アジャイルについて
成り立ち
2001年に宣言された「アジャイルソフトウェア開発手法宣言」が元になっていると言われている。(言葉としては。概念はそれ以前から、存在していた。)
ソフトウェアの開発のコンセプトについて提唱されたもので、手法そのものとは違うらしい。(手法は、「スクラム」など)
特徴
計画をきっちりと立てて、計画通りに進めていくウォーターフォール型とは対照的に、週単位などで、設計~リリースまでのサイクルを回していき、環境の要件を取り入れながら、開発を進めていく。
変化に対しては強いが、最終的に作られるものが、ずれていってしまう可能性もある。
デザイン思考について
成り立ち
他2件とは、毛色が違うが、その名前の通り、優秀なデザイナーがクライアントの要望に応えるためのデザインのフローを体系化したもの。
デザイナーが出発点にはあるが、通常の課題解決を行うフローにも適応できるために世の中に広まっていった。
特徴
上記の通り、ユーザーの課題解決を行いたいとき、ユーザーが何を求めているか、どういうものが提供されるとうれしいか、ということを徹底的に詰めていく。
フローの最初に「共感」というフェーズがあることが特徴で、ユーザーインタビューなどを通して、ユーザーがなぜ、ある製品を使うのか、どういう感情の動きがあるのか、といったストーリーを作成し、自分のプロダクトに落とし込んでいく。